
2001年の税理士法改正による税理士法人の設立解禁から25年近くが経過し、会計事務所の大型化・グループ化は今や当たり前の光景となりました 。昨今では、従業員数が数百人、あるいは千人を超える大型の会計事務所、もしくは、短期間での急成長をアピールする会計事務所なども見受けられるようになりましたが、その組織を支える「税理士資格者」の数に着目すると、また違った業界の姿が見えてきます。
資格者の数は、その事務所の「専門性の厚み」や「教育体制の充実度」、そして何より「有資格者が働き続けたいと思える環境かどうか」を示すひとつの指標と言えるでしょう。
今回は、日本税理士連合会の最新データを基に独自集計した「税理士が多い会計事務所ランキング【2026年3月版】」をお届けします 。前回(1年半前)からの増減にも注目です!
本記事の目次
1:ランキングの集計方法
まず、このランキングを作成するにあたり、どのように集計を行ったのか説明します。
本ランキングは、全国の会計事務所を対象に、その会計事務所で働いている税理士(開業税理士、社員税理士、所属税理士)の総数を独自に集計し作成しました。集計にあたっては、以下の方法・基準日で集計しています。
- 集計日:2026年3月6日
- 集計対象:編集部にてピックアップした主要な会計事務所(約70事務所)
- 集計基準:日本税理士連合会の税理士情報検索サイトでの登録数に基づく。
- 集計ルール
- 支店・支社の場合は同一法人としてカウントしています。
- あああ税理士法人…50名
- あああ税理士法人 埼玉事務所…5名
→同一法人として集計。- あああ税理士法人…55名
- 同じグループでも税理士会に登録されている法人格が別の場合は、別法人として集計。
- あああグループ(あああ税理士法人、埼玉あああ税理士法人)
→それぞれ別法人として集計。- あああ税理士法人…50名
- 埼玉あああ税理士法人…5名
- あああグループ(あああ税理士法人、埼玉あああ税理士法人)
- 支店・支社の場合は同一法人としてカウントしています。
2:最新!税理士が多い会計事務所ランキングTOP30
それでは、最新のランキング結果を発表します。あなたの気になる事務所は何位にランクインしているでしょうか?

※11位の朝日税理士法人は東京都千代田区平河町を主たる事務所とする法人の税理士数を集計しております。前回(2024年11月版)の記事では、朝日税理士法人全国ネットワークの税理士数を集計しておりましたが、今期より変更いたしました。
※「東京共同会計事務所」は「内山隆太郎税理士事務所」の税理士数を集計しています。
3:ランキングの考察:数字から読み解ける業界トレンドは?
今回のランキング結果から見えてきた、注目のトピックスを3つ解説します。
【1】税理士200名超えの「壁」と資格者の希少価値
現在、全国の税理士登録者数は約81,000人を超えていますが 、税理士が200名を超える会計事務所は全国でわずか6事務所しかありません 。また、100名以上の事務所で見ても、今回ランクインした上位7事務所(AGS税理士法人まで)に限られています 。
近年、従業員数100名規模の事務所は増えていますが、その中で「有資格者」をこれほどまでの規模で維持・拡大し続けることは、並大抵のことではありません。
独立や転職がしやすい「税理士」という資格者たちに、「いかに選ばれ、定着してもらうか」が大手会計事務所にとっても重要な経営課題であることが浮き彫りになっています 。
【2】特化型の強さが光る:相続・資産税特化のチェスターが8位に浮上
特化型事務所の中で目覚ましい成長を見せているのが、税理士法人チェスターです 。前回の73名から91名へと大幅に増加し 、順位も10位から8位へと押し上げました 。
総合型の大手会計事務所が上位を占める中で、相続特化型としてトップ10に食い込んでいる事実は、同分野の市場ニーズの高さだけでなく、専門特化による「採用力の強さ」、また、「税理士が同法人で働き続けたいと思う社内環境の良さ」がうまく掛け合わさっている結果だと言えるでしょう。
また、ランク内には相続・資産税分野では、ランドマーク税理士法人(30位)や税理士法人タクトコンサルティング(26位)が、証券化・SPC税務分野では、東京共同会計事務所(24位)も名を連ねており、特定の領域での強みを持つ会計事務所は、集客のみならず採用にも有利な点が伺えます。
【3】「M&A」や「他資格経由の税理士登録」による規模拡大
今回のランキングで、急激に税理士数を伸ばした事務所の背景には、単なる「新卒・中途採用」や「既存スタッフの官報合格」以外の戦略的な動きも見られます。
ひとつは、「他の会計事務所のM&A」による規模拡大です。人手不足が深刻化し、後継者問題を抱える事務所が増える中で、積極的にM&Aを行っている会計事務所も一部に見受けられます。これにより、一度に10名単位で有資格者が加わるケースもあり、ランキングの順位変動にも影響を与えています。
また、非常にユニークなのが、13位へと急浮上した税理士法人心(前回26位)のケースです 。同法人は士業の総合グループとして展開していますが、グループ内の弁護士が多数、税理士登録を行っていることで税理士数の厚みが増しています。
税理士の採用・定着が簡単ではない昨今では、「M&A」や「他資格との連携」によって有資格者の層を厚くするという手法も、会計事務所経営における新たな手法だと言えるでしょう。
4:AI関連テクノロジーで業界はどう変わっていくのか!?
今回のランキング上位には、BIG4税理士法人を筆頭に、上場企業や大手企業をクライアントに持つ「専門性の高い会計事務所」が並びました 。
一方で、「多拠点展開で中小企業を支える会計事務所」や、「特定の領域を極める特化型の会計事務所」も着実に勢力を伸ばしています 。
こういった「大規模化」の流れはこの20年の会計事務所業界における大きなトレンドでしたが、昨今はAIの進化によって、さらなる変化が加わろうとしています。
AIエージェントといったテクノロジーの活用によって、「大手会計事務所が業務効率をアップし、さらに強くなる」「個人・ひとり税理士の効率が上がる」など、新たなシナリオも考えられます。
独立し会計事務所を経営する税理士、勤め人として活躍する税理士、いずれの税理士にとっても変化の大きな時代になりそうです。
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