税理士や会計事務所はブログをどう書くべきか?意識すべき3つのポイント:会計事務所のためのWEBサイト活用術vol.2

前回の記事(会計事務所や税理士がブログで集客するには!?参考にすべきブログはこれだ!)では、税理士や会計事務所にとって参考になるブログをご紹介しました。

また、会計事務所がブログを運営する際に意識すべき以下の3つのポイントをご紹介しました。

  • 毎回1,000文字以上(できれば1,500文字以上)で良質な記事を書く
  • 可能な限り頻繁に書き、長く続ける(最低半年程度は記事を書き続ける)
  • 自社のWEBサイト内にブログコーナーを作る(アメブロなど市販の無料ブログは使わない)

今回は、この内容をさらに掘り下げていこうと思います。

何のためにブログを書いているのか?ブログの目的は?

会計事務所がブログで集客する場合、上記の3つを意識する必要があります。(他にもいろいろなテクニックがありますが、今回は初級編ということで本記事ではこの3つに絞っています。)

ただし、すべての会計事務所がこのようにブログを書くべきというわけではありません。

例えば、下記のような目的でブログを運用している場合はそのまま続けてもいいと思います。

  • 自分や職員の人柄、事務所の雰囲気を伝えたい
  • お客さんや関係者に近況を伝えたい
  • 日記や雑感中心でブログを書きたい

こういったケースはブログで集客することを目的としているわけではないので、無料ブログを使ってこれまでどおり自由にブログを書くのでいいと思います。(むしろ、趣旨としてはそのほうがいいかもしれません。)

一方で、ブログを活用して下記のようなことしてみたいと考えている場合は、今回の方法を参考にして貰えればと思います。

  • ブログで税務や会計・経営に関する専門的な情報も発信したい
  • 自社のWEBサイトを検索に強くしたい(WEB・ブログからの集客を強化したい)
  • 自社のブランディングをしたい、知名度を高めたい

こういったケースにおいては、「いかに多くのターゲット層にブログを読んでもらうか」「ブログや自社のファンを増やすか」が重要になりますので、戦略的にブログを運営していくことが必要となります。

アメブロなど無料ブログがダメな理由と1,000文字以上書かなければならない理由

前回の記事で紹介した参考にすべきサイトもよく見てみると、こういった「1,000文字以上の記事を書く」「自社サイト内でブログを運営する」といったポイントを意識した運営を行っていますが、それはなぜなのでしょうか?もう少し詳しく解説したいと思います。

なぜアメブロなどの無料ブログではダメなのか?

税理士の多くがアメブロなどの無料ブログを利用していると思いますが、近年のSEOやWEBマーケティングの観点からするとこれは望ましくありません。

しっかり説明すると長くなるので、要点だけお伝えしますと、無料ブログは、

  • SEO(検索対策)に適していない
  • アクセス数が正確に把握できない場合がある
  • 自社サイトの強化(検索対策)につながらない

といったデメリットがあるためです。

※少し古いものもありますが参考になるブログへのリンクを貼っておきます。

なぜ1,000文字以上なのか?なぜ頻繁に更新しなければならないのか?

では、なぜ1,000文字以上を意識してブログを書かなければならないのでしょうか?

それは、最近の検索エンジン(GoogleやYahoo!など)が「サイトのコンテンツ」を重視しているためです。

ご存じの方もおられると思いますが、Googleなどの検索サイトで表示される順位には一定のアルゴリズム(ルールや法則)があり、ここ数年でその法則が大きく変化しました。これまでは、ちょっと乱暴な言い方ですが、いろいろなサイトからリンクを貼っていれば比較的上位を狙えたのですが、近年では「サイトのコンテンツ」が重視されるようになっています。

つまり、GoogleやYahoo!の検索で上位表示されるためには、「内容が濃く、独自性のある、しっかりとした記事」を多く掲載しているサイトであることも重視されるようになってきているのです。

その目安が、1記事につき1,000~1,500文字以上と言われており、1,000文字から1,500文字程度以上の記事を頻繁に更新することによって、検索エンジンに評価されやすくなります。

また、近年はFacebookやTwitterなどのソーシャルメディアも発展していることから、良質な記事を頻繁に更新することによって、記事がシェアされる確率も高くなるわけです。

なぜ自社サイト内にブログを作る必要があるのか?

前項と重複しますが、自社サイト内にブログを設け、良質な記事を更新し続けることによって、検索エンジンによる自社サイトの評価も高まります。

また、独自ドメイン(独自のホームページアドレス)は、アメブロなどの無料ブログのアドレスよりもSEOに効果を発揮しやすい*という理由も挙げられます。

*会計事務所業界では、WEBやSEOに関して詳しくない税理士の方々も少なくないと思いますので、今回はまず簡単に行えて効果を出しやすい例を挙げています。SEOに関しては、サイト構造の改善やキーワードの分析、タイトルやタグの選び方など、検索で上位表示を得るためにすべきことは多数ありますのでご注意下さい。

会計事務所業界はブログでのWEBマーケティングのチャンスが大きい!?

ところで、ブログを活用したコンテンツマーケティングについては、今の会計事務所業界は向いているのではないかと思います。

その理由には、

ブログを活用したコンテンツマーケティングをきちんと行っている会計事務所がまだほとんどない

ということが挙げられます。

今回、記載したようなテクニックは、EC(オンライン通販)やWEBサービス、ニュースサイトなどでは既に行われているテクニックであり、その分野では競争が激化してきています。

一方で、会計事務所業界では、こういったテクニックを活用できている事務所がほとんどないので、今からでもしっかりとしたWEBマーケティングを行えば、先行者メリットを得られるのではないかと思います。

今回は以上です。

次回は、前回と今回の内容を踏まえて

「会計事務所のブログ(WEB)マーケティングに効果がありそうなジャンルはどこか」

について解説したいと思います。

この記事の著者

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【手塚佳彦/株式会社ワイズアライアンス代表取締役CEO】 神戸大学卒業後、会計・税務・ファイナンス分野に特化した転職エージェントにて約10年勤務。東京、大阪、名古屋の3拠点にて人材紹介・転職支援、支社起ち上げ、事業企画等に従事。その後、グローバルネットワークに加盟するアドバイザリーファームにてWEB事業開発、採用・人材戦略を担当するなど、会計・税務・ファイナンス業界に精通。また、株式会社MisocaのアドバイザーとしてMisoca経営陣を創業期から支え、弥生へのEXITを支援するなどスタートアップ業界にも造詣が深い。 2013年10月、株式会社ワイズアライアンス設立、代表取締役CEO(Chief Executive Officer)就任、会計事務所名鑑編集長。

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