非常勤役員報酬10万円は適正か、相続マンション評価と6項の存在意義、実態が相続人財産の預金の取扱いなど全3件:元国税調査官・税法研究者 松嶋洋が語る 税法解釈と税務調査の真実

元国税調査官・税法研究者 松嶋洋が語る_税法解釈と税務調査の真実

このコーナーでは、元国税調査官・税法研究者・税理士である松嶋洋氏のFacebookでのコメントをご紹介していきます。

今回は4月17日、19日、21日のコメント「非常勤役員報酬10万円は安全か」「相続マンション評価と6項の存在意義」「実態が相続人財産の預金の取扱い」の3件をご紹介します。

非常勤役員報酬10万円は安全か

非常勤役員と言っても業務内容や出勤日数は千差万別で、報酬の額をいくらにすべきか迷うことは多いかもしれません。

今回、松嶋先生が監修を務める税務調査対策ドットコムでは、非常勤役員報酬の適正額について伝えています。

これに対してFacebookで、松嶋先生は、仕事していない役員の報酬はゼロでしかないとし、短絡的に役員報酬額を決定しないよう注意喚起しています。

非常勤役員の役員報酬を否認されないために、勤務実態を記録に残すことも有用ということなので、未整備の方は早速実践してみてはいかがでしょうか。

相続マンション評価と6項の存在意義

都心部でマンションを購入し、実勢価額と路線価で算出した相続税評価額との差額を利用して節税する、「タワマン節税」と呼ばれるスキームがあります。

日本経済新聞では、路線価によるマンション評価が実勢価格より低すぎるとして、再評価し追徴課税した国税当局の処分を争う最高裁で、国税局の処分を適法とし相続人側の上告を棄却したと伝えられています。

これに対してFacebookで、松嶋先生は、財産評価基本通達6項の意義を再度見直して欲しいと切望しています。

タワマン節税にチャレンジする場合、否認されるリスクについても事前に承知しているかもしれませんが、今回の判決でリスクが現実のものとなり、節税目的でのタワマン購入は減少していきそうです。

実態が相続人財産の預金の取扱い

相続では名義預金が問題になるケースを見かけますが、自分の事業収入を被相続人名義の預金にして問題になるケースもあるようです。

T&Aマスター(2022年4月4日号・No925)では、被相続人の生前に事業承継した相続人が、被相続人名義の口座を引き続き事業口座として使用していた場合に、当該預金口座が相続財産になるか争われた事案で、被相続人名義の預金は相続人の財産とされたと伝えられています。

これに対してFacebookで、松嶋先生は、稀有な事例だが、預金は実質を判断するのが正しい取り扱いだと、今回の事例を称賛しています。

今回のような判断が下されたとは言え、将来の相続に関係しそうな事案が起きたら、放置せずに税理士に相談して、紛争が起きないようにしたいものですね。

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元国税調査官・税法研究者 松嶋洋とは?

元国税調査官・税理士・松嶋洋

元国税調査官・税法研究者・税理士
松嶋 洋

平成14年東京大学卒業後、国民生活金融公庫(現日本政策金融公庫)、東京国税局、企業税制研究所(現日本税制研究所)を経て、平成23年9月に独立。

現在は通常の顧問業務の他、税務調査対策等のコンサルティング並びにセミナー及び執筆も主な業務として活動。とりわけ、平成10年以後の法人税制抜本改革を担当した元主税局課長補佐に師事した法令解釈をフル回転させるとともに、当局の経験を活かして予測される実務対応まで踏み込んで解説した、税制改正解説テキスト「超速」シリーズは毎年数百名の税理士が購入し、非常に高い支持を得ている。

著書に『最新リース税制』(共著)、『国際的二重課税排除の制度と実務』(共著)、『税務署の裏側』『社長、その領収書は経費で落とせます!』などがあり、現在納税通信において「税務調査の真実と調査官の本音」という200回を超えるコラムを連載中。

<参考サイト>

<著書>

(著者:大津留ぐみ / 大津留ぐみの記事一覧

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