
近年は税理士系のyoutuberが増えていることもあって、数年前には考えられないほど多くの税務調査対策ノウハウが公開されています。
税務調査対策ノウハウと言っても色々ありますが、最もウケるネタは、「税務署の指導をどこまで突っぱねられるか」という点です。
税務調査は任意調査ですので、税務当局は納税者の都合に配慮しなければなりません。
このため、税務署の調査官が調査したい日程で調査を受ける義務は当然ありませんし、リスケなども合理的な理由があれば認められます。
一般の方にとって、税務調査はまだまだ怖いものですから、任意調査の特性を活かしたこのようなノウハウは非常に喜ばれます。
現在、これらのノウハウもちょっと検索すればすぐに出てくる便利な時代になっており、税務調査が実施される前にこの辺り研究されている納税者の方も増えているようです。
実際、とある税務雑誌で紹介されていた事例ですが、「平日は忙しいので土日に来て欲しい」と言って、賢く?税務調査を延期していた納税者に対する課税事例があります。
税務調査を土日に実施できないという法律はありませんし、土日で受けるなら税務調査を断っている訳ではありませんので、任意調査という点からすれば問題ないように思われます。
おそらく、この納税者はこのあたり研究して、このような発言をしたのでしょう。
しかし、土日は税務署が休みですから、税務署の調査官としては、税務署に無理を言って税務調査を回避しようとしている悪質な行為と解釈するはずです。
結果として、法律上NGではないにしても、強硬的な対応をすべきといった判断が下される可能性があります。
仮に、土日しか本当に空いていないのであれば、目先の調査官はもちろん、その上司にも事情を詳しく説明する必要があります。
その上で、例外として土日に調査するか、若しくはかなり先になるものの、現状予定が入っていない平日まで延期してそのタイミングで調査するか、そのいずれかで税務当局と合意しておくべきです。
国税OBであれば、法律には書かれない税務署の特性や調査官の考え方を理解していますので、この納税者にはこのように指導するはずです。
法律で認められている権利であれば当然に主張できますが、権利を主張するタイミングについてきちんと理解しないと、税務当局に調査忌避のように捉えられて、痛い目にあう可能性があります。
この辺りの機微は、簡単に言語化できるようなものではありませんので、税務署を知らない税理士youtuberが正確に解説することは困難です。
何より、youtuberは再生数を増やすため、研究不足なのに類書を安易にパクるなどして、複雑な税務をごく単純化して解説する傾向があります。
このような動画を安易に信用してしまうと、気づかぬうちに膨大なリスクを負うことになり兼ねませんので、注意が必要です。
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元国税調査官・税法研究者 松嶋洋とは?
元国税調査官・税法研究者・税理士
松嶋 洋
昭和54年福岡県生まれ。平成14年東京大学卒。国民生活金融公庫(現日本政策金融公庫)、東京国税局、日本税制研究所を経て、平成23年9月に独立。
現在は税理士の税理士として、全国の税理士の税務調査や税務相談に従事しているほか、税務調査対策・税務訴訟等のコンサルティング並びにセミナー及び執筆も主な業務として活動。とりわけ、平成10年以後の法人税制抜本改革を担当した元主税局課長補佐に師事した法令解釈と、国税経験を活かして予測される実務対応まで踏み込んだ、税制改正解説テキストは数多くの税理士が購入し、非常に高い支持を得ている。
著書に『最新リース税制』(共著)、『国際的二重課税排除の制度と実務』(共著)、『税務署の裏側』、『社長、その領収書は経費で落とせます!』『押せば意外に 税務署なんて怖くない』などがあり、現在納税通信において「税務調査の真実と調査官の本音」という500回を超える税務調査に関するコラムを連載中。








