【速報】税理士試験合格者は7,125名!合格者数・合格率ともに増加!令和5年度 税理士試験合格発表を分析

第73回_令和5年度_税理士試験合格発表

本日、令和5年度(2023年度/第73回)税理士試験の結果が発表されました。

合格された皆様、おめでとうございます。

また、惜しくも合格とはならなかった皆様、来年は良い結果をつかめますよう祈念しております。

さて、今年の税理士試験の結果に関する考察をお届けします。

今年の税理士試験合格発表のポイントは以下です。今年から税理士試験の受験資格の要件が緩和*されたことによって、受験者数・合格者数ともに増加となるポジティブな影響が出ています。

令和5年度・第73回 税理士試験合格発表のポイント

  • 合格者の総数(実人数)は前年比1,499名の増加
  • 合格者数、合格率ともに増加
  • 30歳以下の官報合格者数は127名と前年比7名の増加

*令和5年度(第73回)からの税理士試験の受験資格の要件緩和
令和5年度(第73回)の試験から、受験資格が次のとおり緩和されています。

  • 会計学に属する科目(簿記論及び財務諸表論)についての受験資格の制限がなくなりました。誰でも受験可能となっています。
  • 学識により受験資格要件を満たそうとする場合、修める必要がある科目の範囲が、社会科学に属する科目(改正前:法律学又は経済学)に拡充されました。

    受験者・合格者数と合格率

    合格者は7,125名、昨年から1,499名の増加

    本年の税理士試験の受験者・合格者数と合格率は以下のようになっています。

    令和5年度・第73回 税理士試験合格発表の概要

    • 受験者数:32,893名(延べ46,956名)
    • 合格者数合計(実人数):7,125名(官報合格者数:600名、一部科目合格者数:6,525名)
    • 合格率:21.7%

    本年の合格者(一部科目合格者含む)は7,125名であり、昨年の5,626名から1,499名の大幅な増加となりました。また、合格率も昨年の19.5%から21.7%へと上回る結果となりました。

    税理士試験の合格者数は、受験者数と一定の相関性がありますので、今年は受検要件の緩和に伴い受験者数が増加したことから、合格者数も増加となっています。また、長らく減少傾向に合った受験者数、合格者数ともに底を打ち上昇トレンドにあるとも言えるかと思います。

    【令和5年度(第73回)税理士試験の受験者数・合格者数と推移】

    令和5年度(第73回)税理士試験受験者数(延べ人数及び実人員)及び合格者数(延べ人数及び実人員)の推移_折れ線グラフ
    ※クリックするとグラフが拡大します。

    合格率に関しては、多少の変動はありつつも、中期的には15~20%の間で推移しておりますが、本年は21.7%とやや高い結果となりました。

    【令和5年度(第73回)税理士試験の合格率と推移】

    令和5年度(第73回)税理士試験の合格率の推移_折れ線グラフ
    ※クリックするとグラフが拡大します。

    官報合格者の数は、数年ごとに増減を繰り返してきていますが、本年は600名と昨年に比べて20名の減少となりました。中長期では減少傾向にある官報合格者数ですが、本年の減少に伴い上昇に転じているとはまだ言い難い状況です。ただ、やや横ばいにも見える状況となってきており、今後の期待を感じさせます。

    【令和5年度(第73回)税理士試験の官報合格者数と推移】

    令和5年度(第73回)税理士試験の官報合格者数(5科目到達者数)の推移_折れ線グラフ

    ※クリックするとグラフが拡大します。

    男女別の合格者数

    女性の合格者比率は29.7%

    合格者の性別は以下のとおりです。

    合格者に女性が占める割合は29.7%となっており、一昨年の29.0%、昨年の30.1%と同じく、合格者全体のほぼ3割が女性となっています。

    合格者に占める女性比率は横ばいではあるものの、今年は税理士試験の合格者総数が大きく増えたことから、女性の合格者数も大きく増加する結果となりました。まだまだ女性の数が多いとは言えませんが、女性の数が増えていること自体は、業界全体にとってもプラスになると言えるでしょう。

    令和5年度・第73回 税理士試験合格者の男女比

    • 合格者合計:7,125名(男性:5,006名、女性:2,119名)…女性比率29.7%
    • 官報合格者:600名(男性:459名、女性:141名)..女性比率23.5%
    • 一部科目合格者:6,525名(男性:4,547名、女性:1,978名)..女性比率30.3%

    【令和5年度(第73回)税理士試験合格者に占める女性人数・比率と推移】

    令和5年度(第73回)税理士試験の性別ごとの受験者数及び女性の比率の推移_折れ線グラフ_棒グラフ
    ※クリックするとグラフが拡大します。

    近年は、社会全体で、女性の活躍推進や産休・育休の整備など、女性がより働きやすい環境の整備が進んでいますが、税理士業界でもそれによる影響、また、人材不足やクラウド化の進展も後押しとなり、より女性が働きやすい職場を意識している会計事務所が増えている傾向が見受けられます

    今後、仕事と家庭の両立が行いやすい環境、女性もより活躍できる環境がさらに整備されていくことによって、女性の受験者数、ひいては、受験者数全体にも良い影響が出てくるのではないかと予想されます。

    年齢別の合格者数

    30歳以下の官報合格者はわずか127名!

    年齢別の合格者数は以下のとおりです。例年通り若い年齢ほど合格率が高くなっています。また、今年から20歳以下についても数字が開示されています(昨年までは25歳以下にまとめられていました)。

    【令和5年度(第73回)税理士試験の年齢別合格者数・合格率】

    令和5年度(第73回)税理士試験合格者数及び合格率_表
    ※クリックすると表が拡大します。

    一方で、30歳以下の官報合格者は127と、昨年の120名からわずかに増加したものの、例年通り若手官報合格者が少ない状況です。

    この官報合格者127名という数字は、47都道府県で平均すると1都道府県当たり約2.7名という人数になり、若手税理士の希少価値の高さがわかる数字ともなっています。

    また、30歳以下の官報合格者数は以下のグラフの通り、年々減少傾向にありますので、高齢化の進む税理士業界において、若手税理士の供給が少ないことは大きな課題と言えるでしょう。2年連続で微増しているこの傾向が来年以降も続くことが望まれます。

    【30歳以下の官報合格者数の推移】

    令和5年度(第73回)税理士試験の30歳以下の官報合格者数(5科目到達者数)の推移_折れ線グラフ
    ※クリックするとグラフが拡大します。

    ちなみに、X(旧:Twitter)には、大学在学中に官報合格をされた方も見受けられました。22歳のようですが、素晴らしいですね。

    科目別の受験者数・合格者数・合格率

    合格率最高は財務諸表論の28.1%、最低は相続税法の11.6%

    科目別の受験者数・合格者数・合格率は以下のとおりです。

    本年の科目で、最も合格率が高かったのは財務諸表論の28.1%でした。数年前にも財務諸表論の合格率が高い年がありましたが、今年も昨年(14.8%)の2倍近い数字となりました。

    逆に、合格者数が最も少なかったのは事業税の41名、合格率が最低だったのは相続税法の11.6%でした。

    全体の合格率は、一昨年から昨年にかけて16.5%→16.7%と増加していましたが、本年はさらに昨年より2.1%アップし18.8となっています。本年は財務諸表論の合格率が高かったことから、全体の合格率も高まったと言えるでしょう。

    また、初学者が受験する財務諸表論の合格率が高かったことで、今後、税理士試験の受験を継続する人も多いかもしれません。

    【令和5年度(第73回)税理士試験の科目別受験者・合格者数・合格率】

    令和5年度(第73回)税理士試験_科目別_合格者数及び合格率_表
    ※合格者数・受験者数は複数科目受験者・合格者を含む延べ人数。
    ※クリックすると表が拡大します。

    税理士や科目合格者、会計事務所経験者はまだまだ人手不足

    2023年は、円安や金利の上昇など経済の先行きは不透明な状況ではあるものの、コロナ禍もすっかり明け、通常の経済活動が戻ってきた年となりました。
    また、会計事務所業界ではインボイス制度など業務負荷が増す法令改正もあったことも加わり、引き続き人材不足が続いています。求職者(応募者)側が有利な採用環境となっておりますので、税理士や科目合格者、会計事務所経験者、本年の合格者のみなさまにとっても、就職・転職活動は引き続き行いやすいものになると予想されます。

    また、今年は税理士試験の受験資格が緩和されたことから、より多くの方が税理士試験へチャレンジすることとなりました。新たに税理士業界に入ってきてくださった方々も含めて、皆様の今後のキャリアがより良いものになることを祈念しております。

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    ※参考:本記事は令和5年度(第73回)税理士試験結果(国税庁)をもとに作成致しました。

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